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19インチラックの選定について大切なこと

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19incラック

19インチラックの選定について”しょーもないけど”大切なこと

久々の更新です。Ushioです。

ネットワークエンジニア、サーバエンジニアならもちろん知っている19incラック。知ってる人なら当たり前なのですが、意外と現場で「あれ?」という問題が起こる。今回はとっても初歩的ですが絶対に気をつけないといけないラックの仕様選定について現場での「あれ?」を防ぐ視点から書きたいと思う。

「19インチラック」とは?

まずは一応19incラックについて。知らない方もいるかもなので一応。

EIAにより規格化された機器取り付け用の支柱のネジの水平間隔が 19インチ と定められている複数の機器類を搭載するためのラック。

横幅

全体の幅の基本は約60cmであり、主としてコンピュータを収めるものをサーバーラックといい、ルーターハブなど通信機器を納めるものはネットワークラックという。ネットワークラックには配線の引き回しを容易にするため、70cm 位の幅があるものがあり、「ワイドラック」という。

高さ

実装機器の高さ方向は、U(ユニット)と言う単位で規定され、1U = 1.75インチ (44.45mm) である。取り付ける機器は、その高さにより 1U、2U サイズといった呼び方をされる。通常、4Uくらいまでのサイズが一般的である。

奥行き

奥行き方向は規定がなく、取り付ける機器の奥行きを考慮して選択する必要がある。

取り付けネジ

取り付けネジのピッチは、EIA規格ではユニバーサルピッチとワイドピッチの2種類がある。ワイドピッチは、ネジ穴間隔が31.75mmと12.7mmの繰り返しである。ユニバーサルピッチは、ワイドピッチの31.75mmの中間にネジ穴があり、1U機器の中央を一点でマウント可能である。JIS規格では、実装ピッチは50mmの整数倍である。また、ねじ穴間隔も25mmの等間隔である。このため、米国製や英国製の機器と日本製の機器を混在して実装する場合には、配置に注意を要する。場合によっては、専用のブランクパネル(ふさぎ板)で、機器間のすきまを埋める必要がある。取り付け用のネジの径は、5mm と 6mm があるので注意が必要である。メーカーによっては、どちらでも取り付け可能なように、支柱に別途ナットを取り付ける形式のものもある。角穴支柱の取り付けナットは「ケージナット」、丸穴支柱の取り付けナットは「ラックナット、クリップナット」と呼ばれる。ラックナットによっては、角穴支柱にも使えるものがある。

引用元:Wikipedia 19インチランク

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現場での「あれ?」困ったことと、防止するために気をつけること

さて、早速現場で「あれ?」と困ることを書こう。それすなわち選定時の注意点。

まずそもそも、何故プロばかりが仕事をするなかでそういうことが起こるのか。下記のような理由が挙げられる。

「ラック施工屋さん」「ネットワーク屋さん」「サーバ屋さん」「配線屋さん」それぞれ別の会社の別のエンジニア。

正直これに尽きる。それぞれ専門分野が違い、上述のWikipediaにあるように用途によってラックも仕様が異なるためである。また、これまでの経験上、ラックの仕様選定にかかわれるのは新築オフィスのプロジェクトなど、そのお客様の「オフィス一新工事」などの場合のみ。だいたいは、すでに昔々に立てたラックがあり、「そこに付けてね」といわれるので困る。

今回の記事のポイント

今回は、”極力マルチに対応可能なラックを選定するにはどうすべきか”という観点で書く。もちらん、データセンタに収めるサーバラックで、サーバしか乗らなければサーバエンジニアが環境に合ったラックを選定できるのでそういう観点は除く。オフィス内の一角に置くフロアラックであったり、オフィスのコンピュータ室に収める今後いろいろな用途が出てくるであろうラックを対象とする

なお、下記の困った、はすべて当方が経験したことのある事象である。それも一度ではない…。

困ったその1:ナットタイプ

「おいおい、ケージナットじゃないのか。。これじゃこの機器搭載できないぞ…。」

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写真左(上):丸穴(上述のラックナットタイプ)

写真右(下):角穴(上述のケージナットタイプ)

◆搭載できないパターン①:丸穴のネジ穴が無理やり広げられている場合

Wikipediaにもあるとおりだが、取り付け用のネジの系は1種類ではない。5mm用の穴に6mmのネジを無理やり入れれば勿論その機器が撤去になった後で次に使う人が困る。これが意外とある。特に、ラック内に”既製品のネジ”をきちんと配備していればいいが、無い場合は購入機器に添付されていたネジを無理に入れてしまう心無い業者もいる。実は業者に限らず、お客様自身で「自分とこのラックだからいいか」と、そういうことをやってしまう。

◆搭載できないパターン②:購入機器のマウントレールがケージナットのみの対応

マウントレールとは、主に重量のある機器を搭載するために、ラック無いのマウントバー前後を渡すようにレールを通すことで耐重量アップさせるもの。それ以外に、KVMモニターのように”ラック内に引き出し”のような機能を持たせるためのものもある。

マウントレールの仕様はメーカ毎に全然違う。メーカによってはケージナットの形状を応用して設置するタイプもあったりするのだ。

結論

気をつけよう、マウントバーのナットタイプは「ケージナット」一択

困ったその2:マウントバーが前面のみ

「おいおい、マウントバーが前面にしかないからこの機器は搭載できないぞ…」

主にマウントバーを前後に付けるのは「サーバラック」である。だが、NW機器をUPSで救済したい、という用件が後から出てきた場合、UPSを搭載するためのマウントレール(※上述)が付けられないことがあるのだ。そういう場合、棚板(重量棚)を設置して、棚に耐震バンドで無理やり固定したりして見栄えも悪くなる。

結論

気をつけよう、マウントバーは前後両面に準備しておこう

困ったその3:前面マウントバーの設置位置が、前過ぎ

「おいおい、搭載したはいいけど、これじゃ扉閉まらないよ…」

これはNW機器、特に前面に光ケーブルのI/Fがある場合に起こる。そう、光ケーブルを接続する場合、SFPおよび光ケーブルコネクタが前に飛び出るのだ。さらに、光は折り曲げに弱いため無理に曲げることはできない…!

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この問題、結構起こる。既設ラックに据付する場合は大抵起こる。なにが大変って、そういう場合だいたいラックの中に他の”運用中”の機器が搭載済み。その機器に影響が無いようにマウントバーを下げないといけないのだ…。力技になることが多いですね。

結論

気をつけよう、マウントバーから扉までは150~200mmは隙間を残そう

困ったその4:ラックサイズが…

「おいおい、これじゃ後扉閉まらないよ…」

「おいおい、配線し辛いよ…」

◆ラックサイズ 奥行き

上述のWikipedeiaにあるように、奥行きに規定は無い。だいたいフロアラックなど、特に考えずに置いてあるラックは800mm程度かそれ以下のものが多い。

すると、もちろんであるが奥行きのある機器は搭載できない。現場で実際起きたのがCiscoのCat3850を搭載する際のこと。3850本体の奥行きは、仕様書上500mm程度だ。おおよそ搭載できそうに見える。…が、Catalystの3700シリーズも3800シリーズもそうだが、機器の後ろにいろいろケーブルがつながる。スタックケーブル、電源ケーブル、電源スタックケーブル…。さらに上述の前面の光ケーブルを配慮したマウントバーの位置にする…。そうなるとまぁ閉まらない、なんていう事件になるのだ。

◆ラックサイズ 横幅

上述のWikipediaでは”基本は600mm”、”幅の広い700mm”はワイドラックと呼ぶ、とあるが、配線都合を考えるとまず最低700mmは欲しい。もちろん、サーバラックで配線など数本、という場合には600でよいだろう。配線ラックの場合は800~900mmという場合もある。

ちなみに配線に特化した話になったので触れておくが、マウントバーに”ケーブルマネジメント”の金具等のオプションは必ず付けておきたい。最初に付けてないせいで、5年後の施工時点ではラック内のケーブル滅茶苦茶…という現場をいくつも見てきた。ケーブルマネジメントがないと、結局マウントバーに直接包縛してしまう。すると…そこに機器が搭載できなくなるのだ…。

結論

気をつけよう、ラックサイズは幅×奥=700×1000(mm)は欲しい

まとめ

いかがでしたでしょうか。もちろんケースバイケースなので、将来的に拡張を加味すると、ということになるが、後の人が困らない選定としてほしい。

ではまた。

ZacoUshio

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